自然発見 高尾山国有林巡視日誌(103)
林野庁・東京神奈川森林管理署の森林保護員として、
高尾山国有林とその周辺の森林パトロールを行っている宮入さんの巡視日誌


 
 ●平成27年5月31日(日曜日) 天候:晴のち曇
 大平林道で、見慣れないガを見つけた。家に帰り図鑑を見たが分からない。分からない時はFITの梅田さん。梅田さんも図鑑を隅から隅まで調べたらしい。その結果出て来た名前は「モモイロツマキリコヤガ」。言われて図鑑で確かめたが、全く色が違っていた。「(昆虫は色では無く)斑紋の位置や形で見当をつけるほか手はないように思います」との事。忙しい梅田さんに大変な作業をさせてしまった。ごめんなさい。
 ●平成27年6月2日(火曜日) 天候:晴
 葉の上で何かが私を見つめている。よく見ると眼のような模様がある黒い幼虫だった。「アケビコノハ」の幼虫。ユーモラスな幼虫だが、成虫になると全く様子が違う。下翅は美しいのだが、上翅は枯葉模様。停まってしまうと枯葉に同化してしまう。「この辺に停まったのだが…」と探しても全く分からない。したがって、残念ながら未だに成虫の写真は撮った事が無い。

 
 ●平成27年6月7日(日曜日) 天候:晴
 「トンボエダシャク」を見つけた。「日本蛾類図鑑」では、「東京付近の平地では6月上旬多産し、昼間活発に飛び回る。」と、ある。似た種類に「ヒロオビトンボエダシャク」があるらしいが、図鑑で見比べても分からない。まぁ「トンボエダシャク」でいいか。
 ●平成27年6月7日(日曜日) 天候:晴
 アブの一種「トラフムシヒキ」がガを捕食していた。襲った時は背側からだと思うが、ひっくり返し腹側から体液を吸っていた。やはり腹側の方が軟らかく、吸いやすいのだろう。

 





 ●平成27年6月10日(水曜日) 天候:晴時々曇
 この日、巡視場所を変更しても確認したかった「ツルアリドオシ」の花。二つの花で一つの実を結実するという不思議な植物だ。花の根元を見ると、実になる子房から二つの花が出ていた。確かに、こちらの方が受粉率が高くなる。植物は色々な事を考える。
 ●平成27年6月14日(日曜日) 天候:曇
 大株のキバナノショウキランが4年ぶりに復活した。有名な株で、人気コースの休憩所のベンチの裏にある。ハイカーたちに愛され、一番写真に撮られた株だと思う。それが姿を現さなくなった。寄生主が弱ってしまったのだろう、と思われていた。それが復活した。良かった、良かった。

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