どんぐりの活用 (その1. どんぐり水栽培)

  どんぐりとは、ブナ科樹木の果実の総称である。人間の暮らしと深い関係があったブナ科の樹木は、お馴染みの樹木。 その樹木の果実は、「どんぐり」と呼称され、イチョウの果実である銀杏(ぎんなん)と同様に、樹木名とは異なる特別の名前で呼ばれる。 これはかつては、重要な食料源であったことに由来する愛称であろうか。
 
 室内でのどんぐり水栽培は、インテリアとしても最適である。早春に芽吹き、早々に新緑の息吹を感じながら、つぶさに、生長の様子が観察できる。 その栽培法は簡単。コナラ・カシワ・ハナガガシ・イチイガシで実験してみた。 皆さま、お試しあれ!
 
 コナラ亜属のコナラ、ミズナラ、カシワ等は秋に落下すると、直ぐに根を出すので写真のようにぺットボトルに棒を通して根っこを引っ掛け、水に浸けて完成。 他種のどんぐりは、埋めると翌年に根を出すので5月頃、掘り起こして同様に処置。 その後は、日光と水に注意するだけ、ただそれだけでグリーンインテリアとして楽しめる。

◎新発見
 どんぐりは、栄養を豊富に貯えているので、弁当持参型タネ。従って「落葉する晩秋までは、水のみで成長できるが、その後は、栄養不足で枯れるだろう」と想像した。 しかしながら、これら稚樹は落葉後も、水中に白い細根を沢山 出しながら、2年目も新葉を展開して元気一杯。光合成作用による栄養を自給自足しているのだろう。生命力には驚嘆させられる。ただ、稚樹の幹は太くはなれないようだ。 これは実験であり、まだまだこの先も続けたい。(中澤 豊冶)


 
 
 ペットボトルを鋏で切り丸棒を通して どんぐりの主根を引っ掛ける。 通常なら地中で見えないが、乳白色のどんぐりが子葉・子葉柄とも緑色に変化。 その二股から茎となる胚軸が伸びている。 なお、赤い子葉も見かける。なぜ赤と緑があるのか。   子葉が双葉であることが一目瞭然。子葉は地上に出ず地中で養分を送り続ける地下子葉型。形は葉っぱのように見えない。 子葉(双葉)は、どんぐりの殻の中(土の中)に残留。被子植物の双子葉類だから双葉(子葉)が、最初に地上に出ると思いがちであるが、さにあらず。 なお、ブナ科の落葉樹の根っこは、常緑樹よりも旺盛に発達する。

 
 1年目の5月。日光・水分に恵まれた環境にあるためか、コナラ・カシワ・ハナガガシの生長は順調。  1年目の10月。カシワの水が、なぜか黒茶色。草木染めでは樹皮・枯葉は鉄を媒染にすると黒茶色になるとか。 春頃の水は透明だったが、10月には なぜか、黒茶色に変化している。

 
 2年目の2月。栄養が払底し枯死と思いきや、新葉が展開。カシワの紅葉は部分的で水は黒茶色、他は透明のままだ。  2年目の4月。 稚樹4種が室外で勢揃い。左よりハナガガシ、イチイガシ、カシワ、コナラ 共に元気一杯、コナラの根が凄い。

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