高尾山国有林巡視日誌(64)
 林野庁・東京神奈川森林管理署の森林保護員として、高尾山国有林とその周辺の森林パトロールを行っている宮入さんの巡視日誌「その64」です。

●平成2427日(火) 天気:雨のち曇

 景信山から堂所山に向かうメインルートにロープが張られていた。景信山頂付近から鉄塔の先までの間、かなりの距離だ。東京都が行ったのだと思われるが、目的が分からない。植物保護に役立つとは思えないし(保護すべき植物の多くはロープの右側にある)、それに何よりも景観を台無しにしている。行政が現場の声を聞かず何かやると(一丁平の展望デッキもしかり)、こういうことが起こる。困ったものだ。

●平成24214日(火) 天気:曇のち雨

 タヌキは同じ場所で排便するので、「タヌキの溜め糞」といわれている。森を歩くと、よくこの溜め糞に出会う。秋には銀杏(ぎんなん)を食べていて、「よくまぁ、こんな臭くてアクの強い実を」と思ったものだ。この季節には何を?と思ってのぞいたら、ジヤノヒゲの実だった。季節によってはグロテスクな糞もあるが、この程度なら載せてもいいか。

●平成24214日(火) 天気:曇のち雨

 昼寝をしようと横になったら、ちょうど目線にこの顔があった。カラスザンショウの若木の葉痕。荒々しい棘(とげ)と、ひょうきんな顔のアンバランスが面白い。

●平成24221日(火) 天気:晴

 アラカシの幹に古代文字のような模様が描かれている地衣類があった。調べてみると「モジゴケ科」というのがあり、種類も多い。この模様の筋は胞子が入っている子器だとの事。写真で同定すると「ニセモジゴケ」というのに一番近いのだが・・・さすがに、この分野は分からない。

●平成24224日(金) 天気:晴

 足元にキノコが顔を出していた。冬に出て、傘がヌメッているキノコは間違いなくエノキタケだ。別名「ナメタケ」。ナメコと同様美味しいキノコだが、2本だけじゃ、さすがにねぇ。

●平成24228日(火) 天気:曇のち晴

 小仏城山の山頂に突然花壇が現れた。八王子市が行ったものだが、なぜ国定公園内にこのようなものを作るのか分からない。行政の発想は、どうも私とは違うようだ。


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