丘陵の尾根と尾根に挟まれた谷戸(湿地)の田んぼを「谷戸田」とか「谷津田」といいます。多摩丘陵の一角にある谷戸田の四季をお伝えします。

●「稲の花」

 イネが花を咲かせた。地味な上に2時間しか咲かない。風媒花なので、ここで雨でも降られたら大変だ。幸いこの日は夕立も無く、無事に受粉できたと思う。

●「イナゴ」

  田んぼの昆虫といえばイナゴ。害虫とされているが、ここの田んぼでは被害があるのか無いのかさえも分からない。ただ、それこそ「佃煮にする」程いるので、食べることも考えても良いのだが、誰も実行しない。心優しいのか、ただ面倒なだけなのか・・・私も、誰かが作ってくれれば食べるのだが・・・。

●「ミズオオバコ」

 水田雑草の中でも美しいのが、このミズオオバコ。水の中にオオバコというよりワカメのような葉を展開させ、花だけが水面から顔を出して咲く。几帳面に冬場水を抜く田んぼより、一年中水を張っている田んぼを好むようだ。ずぼらな私へのご褒美みたいで、ちょっと嬉しい。

●「イモリ」

 田んぼに住んでいるイモリ。定期的に調べている専門家たちによると、20匹以上生息しているという。赤い腹にある黒い模様が個々に違い、判別の目安にしている。時には数百メートル離れた池に移動していることもあるそうだ。

●「コバギボウシとクマバチ」

 コバギボウシの花にやって来たクマバチ。名前は恐ろしいが、性格は穏やかなハチだ。ただ体が大きいので花の中の蜜の場所まで潜り込めない。そこで花の根元を食い破り、蜜を吸う。花にとっては何のメリットも無く、迷惑な話だ。

●「スズメ除け」

 稲作を始めて分かったことは、スズメが米を食べるのは学習によるものだ、という事だ。10年以上ここでは稲作が行われていなかったので、スズメはイネが食べられる、という事を知らなかった。最初の年は、スズメの被害なし。しかし、次の年から学習したスズメは群れを成してやってくる。収穫が目的の稲作ではないが、何もしないのも腹立たしい。最初はネットを張ったりしていたが、無理やり入り込んだスズメが中でバタバタしていたりして可哀そうなので、最近は糸を張り巡らしている。これでも十分効果がある。



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谷戸田の四季D 8月〜9月