高尾山国有林巡視日誌(58)
 林野庁・東京神奈川森林管理署の森林保護員として、高尾山国有林とその周辺の森林パトロールを行っている宮入さんの巡視日誌「その58」です。

●平成2382(火) 天気:曇

 高尾山域に生息している昆虫は5000種を超えるといわれている。何が登場しても驚かないが、色鮮やかな昆虫に出会うと嬉しくなる。今日出会ったのは「リンゴカミキリ」。2pほどの甲虫だが、胸のオレンジ色が鮮やかだった。

●平成2382(火) 天気:曇

 5oも無い花のサイズ。でも間違いなくランの花だ。ランなら当然、図鑑に載っていると思ったが、私の図鑑には載っていない。そこで、我が家の図書館、インターネット。(たまに間違った情報も混じるので注意が必要だが・・・)そこで検索した結果の名前は「アオフタバラン」。ヒトツボクロと同じで、花が小さすぎるため、葉を見つけることがポイントになる。

●平成2386(土) 天気:晴のち曇

 高尾山のユリで一番目立つのがコオニユリ。ただ、この花は色鮮やかなことと、陽当りの良い場所を好むので、道端に姿を現すことが多く、盗掘されやすいのか、あまり見ることが出来ない。

 困るのは悪意の無い盗掘。「あら、きれいね」と花を摘んでも、高尾山には「明治の森高尾国定公園における指定種リスト」というものがあり、約100種の植物が指定されている。それらを無断で採取すると、確か50万円以下の罰金か反則金が科せられる。知らなかったでは済まされない。気をつけていただきたい。

●平成23812日(金) 天気:晴

 景信山の森で出会った「クワカミキリ」。5p近くもある大型のカミキリムシだ。5年間もこの仕事をしていても初めて出会う植物や昆虫が多くある。高尾山は奥が深い。

●平成23813日(土) 天気:晴

 蛸杉の近くで、葉の裏に隠れている蛾を見つけた。葉を裏返すとバタバタと動きが悪い。羽化したばかりのヤママユ。結局、地面に張り付いてしまった。羽化した直後の蝶や蛾は動きが鈍い。天敵に狙われる可能性も高い。それを、そんな場所にさらしてしまった。ごめんね。でも、ここは人通りが多いから、大丈夫だよ・・・と言い訳しながら現場を離れた。

●平成23816日(火) 天気:晴

ヒグラシのお腹に何か蛹のようなものが付いていた。加藤さんによるとセミヤドリガの幼虫だという。同じセミでもヒグラシに寄生することが多いという。撮影しようとしたら、逃げられた。体液を吸われている割には元気だ。残念。ところが午後にもう一度出会うことができた。今度は慎重に近づき撮影した。


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