高尾山国有林巡視日誌(56)
 林野庁・東京神奈川森林管理署の森林保護員として、高尾山国有林とその周辺の森林パトロールを行っている宮入さんの巡視日誌「その56」です。

●平成2365(日) 天気:晴のち曇

オトシブミの仲間のドロハマキチョッキリがイタドリの葉を切っている所に出くわした。ちょっと一休み。これから葉を巻いて行くのだろう。いったい一日何個の「落し文」を作るのか。一日付き合う訳にもいかないし・・・。

●平成2365(日) 天気:晴のち曇

 ゴマフキエダシャクという蛾は動きが速く、葉の裏に止まるので、なかなか観察させてくれない。確かに葉の裏に止まると、野鳥にも発見されにくいし、それは良い判断だ。だが、それを待ち受けているクモもいる。捕食したのはデーニッツハエトリというクモ。(名前を特定するのに時間が掛かった)今まで写真に撮らせてくれないゴマフキエダシャクを、こんな状況で撮影するのは、ちょっと複雑な気がした。結局のところ、自然界で安全な場所は無い、ということだろうか。

※「デーニッツハエトリ」の名前の由来は、明治時代に来日した医者でクモ学者のW.デーニッツに因る、と図鑑に書かれていた。

●平成23612日(日) 天気:曇

 実際に現場に行っても、この花を見つけるのはかなりの苦労を要すると思う。花の大きさは3oほど。この写真でもかなり拡大している。コンパクトデジカメだとこれが精一杯だ。小さく、色は地味。でも、しっかりランの花の形をしている。探す時は花よりも根元の葉を探した方が見つけやすい。

●平成23612日(日) 天気:曇

 この時期の高尾山の見所は、6号路のセッコク。スギの古木にびっしり咲いていた。ただ道から離れているので、私が持っている望遠レンズでもこの程度だ。アップで見たい方は、ケーブルのホームでどうぞ。

●平成23615日(水曜日)  天気:曇

 高尾山の花の図鑑に掲載されてはいるが、なかなか出会えない花がある。その中のひとつ「フイリイナモリソウ」に今日出会った。牧野富太郎が高尾山で発見し1926年に発表した植物との事だ。初めての出会いにしては、かなり大きな群落で、道にまではみ出している。踏みつけないと先に進めない。通過する時、かなり罪悪感を感じた。

●平成23626日(日) 天気:霧雨

 ニワトコの茎に20匹以上のツマキヘリカメムシが集まり、集団で交尾していた。昆虫といえども交尾はカップルが静かに行うのが普通だが、ここはまさに乱交パーティー()。インターネットで検索したら、やはり集団交尾の写真が載っていた。こういう生活をするカメムシなんだ、と納得した。


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