高尾山国有林巡視日誌(54)
 林野庁・東京神奈川森林管理署の森林保護員として、高尾山国有林とその周辺の森林パトロールを行っている宮入さんの巡視日誌「その54」です。

●平成2347日(土) 天気:曇のち晴

 大きさは1pほどしかないのだが、全身が毛むくじゃらで、ぬいぐるみのような可愛さがあるビロードツリアブ。ホバーリングしながら花の蜜を吸う。動きが速く、なかなか写真を撮らせてくれないが、この日は石の上で日向ぼっこをしている所を撮ることが出来た。アップで見ると・・・ん!?あまり可愛くないなぁ。

●平成23410日(日) 天気:曇

 葉に斑が入ったヒナスミレを見つけた。「フイリヒナスミレ」と呼ばれる。こういう特徴のある植物は、自称「山野草愛好家」たちの盗掘の対象になる。少し心配になったが、ここはあまり人が来ない所なので、まぁ大丈夫だろう。

●平成23414日(木) 天気:晴

 スミレの宝庫、高尾山だが、厄介なスミレもある。パピリオナケア(アメリカスミレサイシン)。北アメリカ原産で繁殖力が強い(インベーダーと言われる)。それが小下沢林道に入り込んだ。林業関係の車のタイヤに種が付いていたのだろう。かわいそうだが、見つけたら駆除している。林道で引き抜かれた、このスミレが捨てられていたら、それは我々のやった事。ご理解いただきたい。

●平成23417日(日) 天気:晴

 さわやかな晴の一日。大平林道では芽吹いたカツラの若葉が陽の光を通し、黄金色に輝いていた。

●平成23421日(木) 天気:曇

 城山林道から東尾根に抜ける道に設置されている梯子。老朽化して壊れているので危険だ。以前から対応するよう求めていたのだが、八王子市は予算が無いと逃げる。森林管理署からは「撤去して、通行止めにする」という案が出てきた。ただ、この道は多くのハイカーに利用されているので通行止めにはできない。そこでこの日現場に行った。梯子の右側に少し手を加えればルートが作れそうだ。これからどのような決定がなされるかは分からないが、思ったより簡単に問題解決が図れそうな気がする。

※結局、このルートは我々が造ることになり、429日に開通させた。加藤さんが、ハンマーと鏨(たがね)で岩を削って足場を作るほどの大工事()だった。

●平成23年4月30日(土) 天気:曇時々晴

 ツクバキンモンソウに出会った。この植物は高尾山域では群生することなく、ポツンポツンと現れる。この時期、この仲間(シソ科キランソウ属)の花が咲き出す。ジュウニヒトエ、キランソウ、オウギカズラ。その中でもツクバキンモンソウは出会うとラッキーと思う。葉脈が紫色に染まるのが特徴だ。


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