切欠のカタクリ

奥から手前に向かってなだらかな下降斜面。落葉樹の葉はまだ展開していない。林床は、所々にアズマネザサが見られるが、「カ群落」が広がり、緑葉を展開している。

カタクリはまだ蕾状態。咲いているのは、数えられる程度。「カタクリは双葉になって咲く」といわれるが、葉の大きさに違いがあると、参加者のコメントがあった。

柵の両側に「カ群落」が広がる。「北側斜面」だが、斜面に凸凹、中・下部と変化がある中にも群落がある。地形・水分・地質の微変化と「カ群落」の関係について、参加者から質問があった

チェーソソーの音の方向へ行くと、樹木の伐採中。柵の左側の「カ群落」地の樹木は、皆伐されていて、一年程度経過しているようだ。ここでは「カ群落」が地面全体をおおっていた

「カ群落」地で萌芽更新の作業が行われていた。今後、「カ群落」がどのように変化してゆくのだろうか。

葉を裏返してみると、見た葉のほとんどにオレンジ色の斑点があった。これがサビ病菌か?もしそうなら、群落への影響は?

戻る


 年月日: 平成22(2010)034日(日)
 : 晴天
 : 東京都あきるの市切欠(加住丘陵北斜面)
 : 「山の自然学指導員養成講座」、講師は辻村千尋氏
 カタクリ: ユリ科カタクリ属カタクリ

 : 春だけ地上部(葉、茎、花など)が見られ、5月末前後に果実が熟して地上部は 姿を消し、翌春まで地下に鱗茎、根を残して休眠に入るいわゆる「春植物」。
 テーマ東京のカタクリの分布条件は?


1.光条件:カタクリの葉の展開期、日照を得て光合成できる落葉広葉樹林(雑木林)の林床
2.温 度 :カタクリの休眠期、落葉広葉樹林の林冠がおおわれ、林外より涼しく保たれる。更に、       北斜面は、「夏、日が当らず涼しい」。
3.水環境:加住丘陵の場合「沖積錐の上では、上部の谷筋から水分がつねに供給されて、夏に       は水分が蒸発して気化熱を奪うため、地温が高くならない」。

 まとめ: 1)北斜面、2)雑木林の林床、3)加住丘陵の場合、沖積錐のなだらかな斜面

 現地で a) 当該地は個人所有地で、当日は樹木の伐採中だった。ここも多分、20年周期程度で萌芽更新が行われてきた歴史があったと考える。その林床でカタクリが命をつないできた歴史を思うと、伐採に問題はないと考えるが、近年の東京の夏の温度上昇が、カタクリにどのような影響があるのだろうか、b) サビ病菌?と思われるオレンジの斑点が葉裏にあった。もしそうなら、今後どのような影響があるのか。

参考資料: 講座で配布された『山の自然学とは、氷河時代』小泉武栄、2010.03.06
以下の文章でカタクリの群落を「カ群落」と略した。