高尾山国有林巡視日誌(22)
 林野庁・東京神奈川森林管理署の森林保護員として、高尾山国有林とその周辺の森林パトロールを行っている宮入さんの巡視日誌「その22」です。

●平成20810日(日)  天気:曇

 大平林道で、ミミズの死骸の汁を吸っているスミナガシに出会った。 我々にとっては気持ち悪いが、スミナガシにとってはご馳走なのだろう。私も鮒寿司が好物だから、あまり言えないが・・・。

●平成20817日(日)  天気:雨

 高尾林道で、イノシシの子どもが死んでいた。腹が裂け、内臓が出ていた。崖から転落し、鋭角な岩で腹を切ったのだろうか。虫もたかっていないので、昨晩の事と思われる。「母親のエサを取ろうとして、やられたか、生活苦のため間引きされたのではないか。」とするのがパートナーの加藤説。そうだとしたら、ちょっと切ない。

※私の報告で、翌日森林官が現場に行ったら、ほとんど骨だけの状態だった、という。高尾山といえども、自然界で起こっていることはすさまじい。

●平成20817日(日)  天気:雨

 一日、雨と霧の高尾山。下りの稲荷山コースも暗い霧の中を歩く。不気味で神秘的な森だった。

●平成20821日(木)  天気:曇時々晴

 この時期は、夏の花と秋の花の端境期で花が少ない。そんな中、咲きだしたキンミズヒキの花にヒメキマダラセセリがやってきた。この蝶の仲間は、黒目のつぶらな瞳(?)が愛らしい。

●平成20828日(木)  天気:雨

 滝ノ沢林道で、葉の上にいるコガネグモの仲間を見つけた。何故巣を張っていないのか疑問だったが、帰宅して図鑑を調べたら、これはコガタコガネグモ。音に敏感で、足音などがすると草むらに巣から飛び降りる、という。原因は我々の足音だった。ごめんなさい。

●平成20831日(日)  天気:曇のち晴

 28日から2日続いた集中豪雨で、1号路と6号路に被害が出た。1号路は薬王院への生活道路なので、すぐに復旧の作業が入ったが、6号路は大山橋と琵琶滝の間の被害が凄く、登山道がほとんど崩壊した場所(写真)や、土砂崩れと崩壊が同時に起こった場所など、一般ハイカーが通行するには危険な場所が少なくとも3ヶ所あった。復旧には大規模工事が必要で、6号路の通行止めは当分続きそうだ。


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