高尾山国有林巡視日誌(16)
 林野庁・東京神奈川森林管理署の森林保護員として、高尾山国有林とその周辺の森林パトロールを行っている宮入さんの巡視日誌「その16」です。

●平成20年2月6日(水) 天気:曇のち雪

小下沢キャンプ場まで、あと数十メートルという所で車が立ち往生してしまった。林道には3日前に降った雪が残り、騙しだましここまでやって来たが、残念。結局ゲート手前500mの地点まで戻って駐車し、改めて歩き出す。

小下沢キャンプ場は一面の雪景色。今年の高尾は本当に雪が多い。

●平成20年2月10日(日) 天気:晴

 大平林道の吹き溜まりには、まだ多くの雪が残っていた。なぜか枯れたナギナタコウジュだけが雪面に顔を出していた。

●平成20年2月13日(水) 天気:快晴

 空は抜けるような青空。周りではルリビタキが飛び回り、のんびりした気分で歩く滝ノ沢林道。しかし足元の水たまりは凍りついていた。余りにも透明なので氷とは思えなかったが、踏みつけたらピシッと音がして、割れ目が入った。

●平成20217日(日) 天気:晴一時曇

 キジョランやアオキは、冬になると葉が萎れる。葉の水分の割合を減らし、凍結による細胞の破壊を防いでいるのだろうか。このまま枯れてしまうように見えるのだが、春になり気温が上がると、またシャキンとする。なかなかたくましい。

●平成20217日(日) 天気:晴一時曇

 雑木林の林床では、コナラの芽生えが始まっていた。根をしっかり地面に下ろしていく。ただ生存競争が厳しく、これらのドングリが生き残る可能性はきわめて少ない。

●平成20227日(水) 天気:晴時々曇

 冬の植物観察の中心は、冬芽と葉痕。特に葉痕は植物により様々な顔が現れる。オニグルミだとサルやヒツジに、クズだとリス(子ども達にはトトロと言った方が理解してもらえる)、ニガキは道化師のようにも見える。

 このカラスザンショウはどうだろう。『千と千尋の神隠し』に出てくる「カオナシ」か。ムンクの『叫び』の主人公にも見えるのだが・・・。


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