高尾山国有林巡視日誌(2)

 林野庁・東京神奈川森林管理所の森林保護員として、高尾山国有林とその周辺の森林パトロールを行っている宮入さんの巡視日誌その2です。


●平成18年10月14日(土曜日) 天気:曇

 10月になって始まった「枯木調査」。この日は稲荷山コース、3号路を中心に調査する。この日最後に出会ったのが、このブナの倒木だった。直径1mを越える巨樹で、生きていれば高尾山でベスト3に入ると思われるブナだ。株を見ると芯が黒こげになっていた。雷が落ちたのだろう。何もこの木に落ちなくても・・・と思うが、これも自然の摂理なのだろうか。

【写真:ブナの倒木】

平成18年10月17日(火曜日)天気:晴

 枯木調査の途中、タカオヒゴタイを見つけた。関東西南部の狭い区域に分布するキク科の植物で、下部の葉がバイオリン形になるのが特徴だ。登山道上にあり、盗掘されなかったのは奇跡に近い。

【写真:タカオヒゴタイ】

●平成18年10月28日(土曜日) 天気:曇時々晴

 花の宝庫、高尾山。秋を代表する花の中で一番人気はセンブリである。日当たりの良い草地でたまに見かけることが出来る。可憐な花ゆえに盗掘の対象になりやすい。この花を見つけた場所は、ハイカーが多い道の近く。せめて種をつけるまで人目に付かなければ良いのだが・・・。

※2日後に現地に行ったら、根こそぎ盗掘されていた。確認した株がすべて掘られていた。
【写真:センブリ】

●平成18年11月4日(土曜日) 天気:曇時々晴

 午前1030分、一丁平園地到着。広場の中央にあった枯れたサクラの大木が伐採処理されていた。確かに枯れた太い枝が何本もあり、危険木だったのだが、シンボルツリーでもあったので少し寂しい気もする。なんだか空間が広くなり、ポカッとした感じになってしまった。

【写真:サクラの切り株】

●平成18年11月7日(火曜日) 天気:晴

 影信山近くの斜面。マツの根元にエビフライが散らばっていた。とはいえ本物ではなく、これはリスやネズミがかじった松ぼっくり。その姿がエビフライに似てるため、そう呼ばれる。今年の高尾の森は食糧が少ない。リスやネズミも冬に備えて必死に食糧を集めているのだろう。

【写真:エビフライ】


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●平成18年10月22日(日曜日) 天気:曇時々晴

 南高尾の草戸山の稜線でアサギマダラが飛んでいた。夏の間は涼しい山に避暑に行き、高尾山では春と秋に見られる。久しぶりに出会うと「お帰りなさい」という気分になる。ひらりひらり、と優雅に飛ぶが、飛んでいる姿は写真に撮りにくい。ヤクシソウに止まったところを、やっと撮ることが出来た。
【写真:アサギマダラ】