2017年度 草木染講座 第6回
抜染・藍染グラデーション・4色染

2017年11月13日(月) 黒川青少年野外センター


最初に「藍染の歴史」について講義を受けました。
*古代西欧では「帝王紫」として貝の内臓から得た染料を使った藍色は皇帝や貴族しかその使用がゆるされなかった。 
* 古代日本(弥生時代)においても銅剣に付着した紫の布地には貝紫が使用されていたとされる。
*ムラサキの根を利用(古代) 
*万葉集には「紫」にまつわる歌が多い 
*二藍(平安時代)・・・藍と呉藍(呉からきた藍)をかけあわせた色で、赤味から青味までの様々な紫が親しまれた。
               「くれあい」から「くれない」の語源 
*江戸紫(江戸時代)・・・京紫が赤味、江戸紫が青味の紫だった。歌舞伎の江戸紫。 
*似紫(江戸時代)・・・度重なる奢侈禁止令に抗した職人と江戸庶民のしたたかさ。
           「本紫」に似せた色として新たな色文化、美意識を生み出した。
           「四十八茶百鼠」・・・多彩な色彩     
〈以上は講義と配布テキストによる〉

抜染のための糊の刷り込み作業
@前回講座で、藍の下染をした暖簾(アイロンかけは宿題)に、模様を切出した(これも宿題)型紙を乗せ、抜きぞめ用の糊を刷り込みます。  受講者各人が、個性ある模様を切出してきていました。  新聞紙を敷き詰めたテーブルに暖簾を広げ、型紙に網を乗せ、ズレないようしっかりと押さえながら、型の上に糊を乗せ、へらで刷り込みます。  こげ茶色の模様糊付けが出来上がります。そして  これを乾かします。(午前中の作業でした)

A次は(午後に入り)ショールとストールの藍染めです。
インド藍の乾燥葉をハイドロサルファイトと炭酸カリウムで煮出します。シルクのショールをつけて1回目は青色に染まりました。2回目につけると、見事な紫に染まりました。  不思議なものです。この液には青だけでなく赤い色素が含まれているのです。 
Bこの藍液を使うのですが、薄い藍液に浸けたり、濃い藍液に浸けたりしながら、“自分の”藍色のグラデーションストールを染め上げていきます。  藍染めは、つけた藍液から上げると直ぐは緑色をしていますが、絞ってから空気中に振って酸化させます。すると緑色から藍色に変色していくのです。  濃く染めるには 2回、3回と浸けて、また酸化させます。さらにキハダの染め液に浸けると、濃い、薄い、緑いろのお洒落なグラデーションストールが染め上がりました。

タマネギ染 
C各人が持ち寄った玉ねぎの皮を煮だします。そして、木片や輪ゴムで絞ったバンダナを浸けて染めます。  それを鉄媒染し、よく洗い、バンダナの折りを崩さず木片絞りの位置を変え、また煮出し液に浸けます。よく絞ってから次にミョウバン液に浸けます。  絞りを外し、水洗いし、開くとタマネギによる4色の模様に染まったバンダナができました。

D最後の取り組みです。 
@で乾かした暖簾の型取りした糊を水で洗い落とします。こげ茶色の糊が採れると、なんと鮮明な白色模様が出てきました。感動です。
  「青い秋空に飛ぶトンボ模様」
  「布地に大小の大胆な白の円形模様」
  「涼しそうな夏空の花火と朝顔の模様」
  「波の上を飛ぶチドリ模様」
  「リスやムササビのかわいい動物模様」
  実用的な 「〇〇森の会の名称と立木模様」 
などなど、素人にしては立派すぎる(報告者の感想) 藍の抜染暖簾が出来上がりました。

【7回の講座を受講して】(感想)
「毎回楽しく取り組めた。草木染も藍染も本当に奥が深いと思った」
「内容が盛りだくさんで、レベルの高い学びの場だった。場数を踏むことが大切と思う。研究と数をこなしながら、しっかり身に着け、アトリエをつくり教室を開きたい」
「数回の講座でも理解できていない部分も多くあったが、体験講座を通して自然や植物を改めて見直すとともに、これを機会に、もう一歩、二歩と深めていきたいと思う」
「今回は2回目の講座。前回はよくわからないで進行した部分もあったが、今回は余裕をもって取り組むことができた。奥深い。やればやるほど深められ、より面白くなると思う 。頑張る」
「昨年参加のYさんの話を聞いて受講した。大変面白く楽しく取り組めた。草木染・藍染は奥深い」
「なんとか皆さんの後について講座に参加してきた。山や里を歩いて、この草木はどんな色を出すのだろう・・などと、考えるようになった。今までになかったことだ。里森の会ができた。竈もつくった。講座を生かしていきたい」
などの感想が寄せられました。

奥村講師から
「木を切る、植える、整備するなどの森づくりに携わっておられる方がたくさんいるが、あわせて木の文化、森の文化として、古から引き継がれ発展してきた草木染・藍染を引き続き取り組んでほしいと思う。それは日本的色の文化として存在する。わからないことや行き 詰まった時にはいつでも質問や相談を、または新たな発見があったときにはぜひ報告を。盛りだくさんな講座だったが、楽しくできたことをうれしく思っている」旨の助言、感想をいただき、7回の講座を修了しました。

講師:奥村具子
助講師:中野修平
受講生:原田、永井、中垣、矢吹、桜井、小池

  (報告:小池 鉄男)



ストールの藍染具合が楽しみです


「しっかり染めて」手つきも慣れてきました


宿題となっていた各自のオリジナル型紙を
藍染した暖簾に貼り付けました



生地の上に型紙を張り付け、抜染糊を乗せていきます



染抜きした暖簾とタマネギ染のバンダナを乾かします


7回の講座おつかれさまでした


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