2017年度 草木染講座 第1回
草木染基礎講義と染色手順にそって初めての染色実践

2017年4月24日(月) 黒川青少年野外センター


 2017年度の「FIT草木染講座」が始まりました。

草木染は面白い
 草木染は大変面白いのです。@染料材によって多様な色が出せるA媒染剤とその量によって色相が変わるB絞り等によってさまざまな紋様をつくることができるなど、自分だけの作品が追究できるのです。今回の受講生は2度目の人、初めての人さまざまですが、染めた布を開くときに胸躍る子供のような面白さ、楽しさを体感しました。気に入った色、いまいちの色など、この次こそ・・・と作業力量向上を決意する第1回講座でした。

午前前半は基礎講義を
 最初に、@(世界の)染色の歴史A日本の染色の歴史B植物染料の区分C動物繊維と植物繊維D媒染材の働きなどのなどの講義を受けました。化学染料が使われるようになった19世紀半ばまでは、染料は自然界から得ていました。日本の場合は、「日本の伝統色」とし て、古代より自然の色彩の変容を巧みにとらえ、利用し、色名をつけ、生活文化に生かしてきました。日本の四季の変容に重ねあわせたような色合いの素晴らしさを引き継いできたのです。草木染は、その「日本の色」をつくるのです。内服薬効のある生薬が染料として使われてきたということは新たな学びでした。キハダ(胃腸薬に使われる・黄色によく染まる)が武家屋敷によく植えられていたことなども面白い。

そして・・・染色手順にそって
 午前後半から、いよいよ染色手順にそった実践講座に入りました。今回は、ウー ルとレーヨンのスカーフとバンダナを染め上げていくのです。まず染料材を鍋に入れ煮出します。今回使った染料材は、ヤシャブシの実、クヌギの殻斗、フキ、クチナシの実です。それぞれを煮出します(沸騰させる)。その間に、植物繊維が染まりやすくなるように、布を濃染材に浸し下処理をしておきます。煮出した染料ができたら、生地(布)を染料に浸ける。染まり具合を確認してから、媒染液に浸ける。そして水洗いして出来上がります。今回は、「煮染--媒染--水洗」という染色手順の〈後媒染法〉(通常の媒染法)で染色しました。媒染剤は鉄とミョウバンを使いました。バンダナは輪ゴムを使って絞りをいれました。輪ゴムで固めた部分は染まらず紋 様がきれいに出るのです。

草木 染は奥が深い
 古代より人々が生み出し、受け継がれてきた染物の技術を数時間で学ぶなどは欲深で浅慮なことと思いつつ、その技術を身に着けたい思いは深まります。「日本的な色」というのは、「原色でない色」「わび、さびの色」「やわらかな色」・・・、色を引き出す作業はドキドキ・ワクワクであってこそ面白いのです。染物というのは奥が深いのだということを体感しました。次の講座がますます楽しみになってきました。

受講者もいろいろ---体感もいろいろ---
 6名の受講者は、初めての人、自己流でやっていたが体系的に学びたい人、より深く技術を身に着けたいと2度目の受講の人、森づくりを頑張っている人、木工細工の得意な人などいろいろです 。実践作業は染色手順にそって忙しく進行し、初めての人には飲み込みきれないこともありましたが、自分の作品の色合いや紋様を見ながら、いろいろな面白さを体感し学ぶことができたことと思います。

講師 :奥村具子
助講師:中野修平
受講者:6名---原田・矢吹・桜井・中垣・永井・小池

  (報告:小池 鉄男)



ヤシャブシ、クヌギの殻斗・フキ、クチナシの実を煮出します


蕗の染色にミョウバン(左)と鉄(右)を媒染


輪ゴムで絞りをいれました。色地によくマッチしています(鉄媒染)


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