身近なアリの不思議な生態
2016年10月7日(木) 林友ビル6階 会議室

 「身近なアリの不思議な生態」のタイトルで、佐藤俊幸先生(東京農工大学・農学研究院 准教授)のお話を伺いました。

1 アリとはどんな昆虫?
 *ハチの仲間。日本に約300種類
 *形態の特徴  @「胸部」と「腹部」の間に「腹柄節」がある。
         A「触覚」が、への字   
 *アリの誕生と系統進化
  1億4千万年前に、スズメバチ科・ツチバチ科とアリ科に分かれた。
  土の中で生きる昆虫は、ライバルが少なかったので、多くのアリ亜科が生まれる。

2 アリと環境:どんなところにどんなアリが?
 *生活場所 @明るい所:クロオオアリほか A暗い所:アシナガアリほか
       B高い所:クシケアリほか
 *巣の場所 @地中:クロオオアリほか   A石の下:トビイロシワアリほか
       B朽木の中:ケアリほか    C枯れ枝の中:ヒラズオオアリほか
 *巣の形
  幅のある2mの深さのクロヤマアリの巣、一直線に4mの深さまであるクロナガアリの巣、
  20pの深さで横に広がるアメイロアリの巣、木の根に作るキイロシリアゲアリの巣  
 *富士山麓の管理放棄された半自然草地におけるアリ群落の変化
  同じ環境だと同じようなアリが暮らしている。  

3 アリの生態:どんなふうにくらしているのか?
 アリは、すべて真社会性(共同育児・生殖力ストの分化・世代の重複)
  @普通のアリの生態:女王が卵を産む
   ・働きアリはすべてメスだが卵は産まない ・働きアリは大きさも仕事も違う
   ・繁殖期に翅アリが結婚飛行
  Aアリの巣の一生
  B身近にいろんなアリが:奴隷を狩るサムライアリ、居候して巣をのっとるトゲアリ、
   女王がいないアミメアリ、女王がたくさんいるヤマヨツボシオオアリ、
   砂をかけたり石を投げたりするトビイロシワアリ、巨大帝国をつくるアルゼンチンアリ

4 アリの研究は何の役に立つのか?
 アリは1億年前から社会作っている先駆者で、見習うことがあるのではないか。
 アリの生態は不思議だらけで見ているだけで面白い!

 身近にいるアリ、あまりにも身近過ぎて、観察する対象になりにくいですが、 先生の興味深いお話を聞いて、その生態に興味がわいてきました。

参加者:37人
講師:佐藤俊幸先生(東京農工大学・農学研究院 准教授)

 (報告:市川 陽子)


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