トンボの暮らしと生態
2016年7月7日(木) 林友ビル6階 会議室

 「トンボの暮らしと生態」のタイトルで、新井 裕さん(NPO法人むさしの里山研究会理事長)のお話を伺いました。

  おおよそ以下のような内容でした:
 トンボは日本では馴染み深く、商標やデザインなどによく使われている。 このように親しまれているのは、日本とごく近隣の地域に特有の現象。 但し、現在子供は親しみを感じていない。

(1) トンボの体の特徴
・大きな目:複眼の部位によって機能が異なる。
・大きい羽:それぞれ別の筋肉に付いており独立に動かせる。人類の現在の航空技術をもってしても模倣できない自由自在な飛び方をトンボはやってのける。海を渡る長距離移動も確認されている。
・異常に長い尾(腹部):便利で多様な使い方がある。先端の形で全種が区別できる。
・一方、脚と触覚が貧弱。

(2)交尾、受精、産卵
 交尾イコール受精では無い、という意外な事実。メスは、精子を保管して後で自分で受精する。その間、オスが自分の遺伝子を残すための生存競争がある。

(3)トンボの一生
 幼虫は10数回も脱皮する。種によって各ライフステージの長さが大きく異なる。成虫は飼えない。従って寿命もはっきりとはわからない。

(4)環境との関わり
 我々に馴染みの深いトンボは、水田という人工的な環境に適応して現れた種。絶滅しそうだと心配されているのは、この馴染み深いグループ。水田の環境変化が原因(乾田化、大規模化、農薬、減反など)。絶滅しそうな種の保護の試みについては、とりわけ熱く語って下さりました。

 質問の時間を30分といつもよりたっぷりと取り、時間いっぱい熱心な質問が飛び交いました。
 トンボに関して、まだ判っていないこと、疑わしい説などがある。もっと研究が必要であることを強調されていました。

 御著書「赤とんぼの謎」を参加者全員にプレゼントしていただき、トンボと環境について思いを馳せながら帰途につきました。

参加者:43人

 (報告:八代 盛夫)



トンボと環境との関わりついて考えました

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