森の自然倶楽部主催

箱根に秋の草花を訪ねる
~湯坂路から千条の滝へ~
2020年10月7日(水)
箱根湯本駅~湯坂路~浅間山~千条の滝~小涌谷駅

昨年の秋に計画した湯坂路の観察会は、直前の台風襲来により箱根登山電車が不通となり、中止に追い込まれました。今回はそのリベンジでしたが、今年は新型コロナのために開催が危ぶまれました。小田原駅から長時間のバス乗車で登山口に向かう昨年の計画から、箱根湯本駅集合に変更して開催にこぎ着けました。

 しばらく前までは秋晴れの気持ちの良い登山が出来そうな天気予報でしたが、台風14号が直前に発生、当日午後は小雨が降りだすとの予報に変わってしまいました。集合場所の箱根湯本駅では、晴れ間も垣間見えましたが、早めに進行した方が良さそうです。

 駅近くの空き地で挨拶と注意事項をお伝えして3班に分かれて出発、各班毎にストレッチをして交通量の多い国道脇にある湯坂路入口に向かいました。登山道に入ると、いきなりの急登です。この辺りは草花も少なく、下見時にあったキノコも一週間で綺麗に消えており、しかたなく黙々と上ります。せっかく覚えたキノコの名前を使う機会がありませんでした。30分程の登りで湯坂城址に到着、ここで一息を入れました。

 ここからは緩い上りの尾根道となり、スギやヒノキの人工林の暗い森が続きますが、少しずつ草花が出てきます。ガンクビソウとヒメガンクビソウが並んで現れ、違いを確認出来ました。少し明るくなった場所でシロバナイナモリソウの花を発見、高尾山で見かけるイナモリソウとの花色や開花期の違いなどを確認しました。見られなかった班があったのが残念でした。下見からわずか1週間で、咲いてる花も、咲いている位置も変わって来ている様です。

 僅かな急登の先の明るい防火帯に出ると、草花が増えてきました。ヤマハッカとアキノタムラソウの違いなどを確認しているうちに、もうお昼の時間です。班毎に登山道の脇に、参加者同士が向き合わない様に腰を下ろして、昼食としました。

 昼食後は、アズマネザサの刈られた防火帯の中を、草花を探しながら徐々に標高を上げます。班によっては、キントキヒゴタイやタムラソウなど数の少ない草花を観察できました。下見で蕾だったサラシナショウマが期待通り綺麗に咲いており、参加者の皆さんから歓声があがりました。更にその先では、赤いソーセージのようなツチアケビの実を見つけて、皆さんは驚いていました。これがラン科で光合成をしない菌従属栄養植物(かつて腐生植物)であることを聞いて2度びっくりでした。

 浅間山が近づくと、シロヨメナの大きな群落が現れますが、よく見ると外来種のマルバフジバカマが混じっています。近くの強羅公園からの逸出が日本の最初される帰化植物ですが、箱根では近年急速に増えているようで、心配になりました。

 浅間山で休憩の後、班毎に集合写真を撮り、千条の滝まで下山しました。白糸のような滝を楽しんだあと、小涌谷駅までの車道歩きです。途中雨が少し激しくなって来ましたが、霞が掛かる金時山や明神ヶ岳・明星ヶ岳などの山並みを望むことが出来ました。

 小涌谷駅のホームで登山電車を待つ間に班毎に振返りを行いました。参加者からは「箱根の秋の草花を楽しめた」、「長い道のりで疲れたが、久々の登山を楽しめた」などの感想をいただきました。最後に、7月末に再開通した箱根登山電車も楽しんでいただけた様です。登山電車の終点箱根湯本駅では、この日出会った参加者同士で早速温泉に向かう姿を手を振って見送りました。


【スタッフ】 吉原(秀)、高橋(ま)、岡本、中澤
【参加者数】 13名
【報告者名】 中澤均




国道脇が湯坂路入口 いきなり急登が始まります。


オトメアオイでしょうか?


浅間山への上りの前半は人工林の中


咲き始めたサラシナショウマを観察できました。


突然現れた森のウィンナー(ツチアケビ)にびっくり!


千条の滝に下山しました。




戻る