高尾森林ふれあい推進センター協定イベント・森林インストラクター東京会実施
初冬の静かな奥高尾眺望を楽しむハイキング
2017年12月1日(金)

  場所: 景信山〜城山〜日影沢

  前日からの雨はあがったものの初冬の冷え込みが肌に沁みる朝、バス乗車の為の早めの集合連絡に殆どの方が応じて下さり全員無事乗車。

  紅葉シーズンにも関わらず天候の所為か人出少なく、文字通り静かな奥高尾は我々の貸切状態。 宝珠寺のカゴノキの大木の下で開会式、体操、身体を温め厳かな空気を吸い込んでパワー充填出発。

  沢沿いのアブラチャンは早くも梢に花芽をグーにして膨らませ、コクサギの実は薄目を開けて晴天のタネ発射の時を待っていた。 イイギリやウメモドキの赤い実、ヘクソカズラの金茶の珠、スイカズラの漆黒の珠は鈴生りに、センニンソウとコボタンヅルは似て異なるタネと白髭を其々に伸ばしくねらせ競演。
 
  ひんやりとした空気のお蔭で、いつもは汗を掻きながらの景信山への急登も凌ぎやすく、登山口までの道で紅葉のメカニズムの話をしていたので、イタヤカエデ、エンコウカエデ、オオモミジなどの錦の落葉を見て、どうしてこの色になったのかなとあれこれ想像し時に止まってお喋りも交わしながらゆったりと登る。

  アブラチャン、クロモジ、ダンコウバイのそれぞれの黄葉の色合いや香り、花芽の形や付き方、樹形や樹肌の違いを見比べ、春の黄色の小花の共演へも思いを馳せる。 ツルリンドウが斜面に赤い実を沢山ぶら下げていたかと思えば蕾や花もあり、実と花を同時に見ることが出来た。 ヤマテリハノイバラも真っ赤な実を沢山つけていたので、ちょっぴり味見、バラの芳香と甘酸っぱさが口に広がった。

  景信山は人気も無く真っ白な空に富士山を心の目で拝み、ふと視線を移すとテーブルとベンチの上には紅葉が一面に降り積もり、さながら「紅葉のお客様」、一幅の絵のような美しさだった。

  城山へ向かう下り口では蕾を付けたミツマタが見送ってくれたが、この下り道はキャタピラ車も通る道とのことで、セメントと小砂利が混じり歩きにくく要注意。

  津久井湖(城山ダム)、城山湖(本沢ダム)も見渡す限り真っ白な雲の中に沈み、針葉樹林の木立は靄に影を浮かべ、前を行く班の姿は徐々に霞んで消えていく・・・遥かな眺望を楽しむハイキングは、幻想的な霧に包まれるハイキングという得難い想い出に。 城山の昼食時も我々の他には誰もいないという珍しさ、静けさの中、冷えた身体をナメコ汁で温めた方も多かった。

  林道と分かれ日影沢へと下る山道は猪でも出たのか、いつになく荒れていてモミジイチゴやススキを掻き分け進む。 サルトリイバラとシオデの実の色、棘の有無、葉脈の違いを見分ける。 サンショウ、イヌザンショウ、カラスザンショウの香りを嗅ぎ分ける。 鉄塔の下には茜の黒い実が星を散りばめたように成っていた。

  カンアオイの花をみつけ喜ぶ私に『地味ね〜』とお客様。 『それでは次はオケラ!』と思って探すも、どういう訳かみつからず終い、思っていた場所に無くて狐につままれた気分。 スマホでオケラの画像を見せて下さったお客様にまたも『地味ね〜』の声が・・・『そうですか〜』と苦笑。 どうも地味な珍しい植物よりも、盛りのダンコウバイの鮮やかな黄葉が最も印象的とのことで、その前で記念撮影。

  日影沢の飛び石も全員無事に渡り終え広場で整理体操、スクラム組んで今日のチームワークを称え合い、バス停前で解散となった。

 参加者: 一般参加者37名+スタッフ7名
 FITスタッフ: 稲葉(幹事)、福重、前田、石川、林、小川里(写真)、廣川(報告・写真)

* 森林ふれあい推進事業「協定イベント」とは、林野庁関東森林管理局長と協定を締結した団体の主催するイベントのことで、自然豊かな高尾山で楽しく自然とふれあうことを主な目的にしています。 平成29年度の協定団体については森林インストラクター東京会(FIT)をはじめ5団体が登録されています。
  『森林ふれあい推進事業』の年間計画などについては関東森林管理局の該当ページを参照してください。




ツルリンドウのカーテン


シロダモの真っ赤な実


鉢巻したアマチャヅルの実


「紅葉のお客様」


霧中でゴンズイ観察

ダンコウバイの黄葉



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