林野庁と森林インストラクター東京会の
高尾森林センターふれあい推進事業

裏高尾 万葉歌の植物を訪ねる
2010年4月7日(水)

  はるか万葉の時代から、人々は植物とともに歩んできました。人々は自然の感動、喜び、切ない恋心、別離の悲しみといった、くさぐさ(種種)の思いをも野山の木々や草花に込めて詠い続けてきたのです。今回のふれあい事業の一環として「万葉歌の植物を訪ねる」を企画実施しました。昨年木の日研修「日本の伝統色」の際に万葉歌と植物そしてその色は観察会のプログラムに応用したいと願った事でもありました。

  企画の狙いとしては3つのポイントを重視しました。
● 時季にあわせた万葉歌と植物設定によるコース作り
● 設定した植物に関する万葉歌及び古今集、近代俳句を15首選定とラリーシートの制作
● 案内講師はラリーシートの15首を共通説明事項として共有し、夫々同等レベルの解説能力をもって、各自の薀蓄・オリジナル性を発揮する

  諸所での草花観察が重なったか、タイトルが硬かったか参加者はやや低調で21名、小仏川から花街道、日影沢、いろは道(一部)にて万葉歌などに詠われた植物の観察を致しました。万葉歌で詠われた桜は遠望の山桜、古今集では庭桜、といった違いなどの解説にも皆さん納得。 「つらつら椿」や真っ盛りの「山吹と山清水」の掛詞などの面白さ、サイカチ木に纏わる戯れ歌の解説など、各講師がよい語りが出来たようで参加皆さんに大変好評でした。然し、ジロボウエンゴサク、一輪草、ヒカゲスミレ、タカオスミレ、ナツトウダイ、二葉葵、ヤマルリソウなど期待以上の草花の出現が成功の原因でしょう。
  多少カルチャー度の高いプログラムですが、観察会の新しい切り口として今後も皆さんと勉強しながら進めていきたいと思っています。既に、参加講師の皆さんは「万葉歌と植物」に関する書物を手にしながら嵌りこみ状態です。「万葉歌の植物」秋編としては9月に予定されています。
  講師は四反田有弘、田口農雄、長岡俊夫、小林金好でした。
  報告者: 四反田有弘

 「山振の 立ちよそひたる 山清水 汲みに行かめど 道の知らなく」 高市皇子



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